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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科15巻5号

1961年05月発行

文献概要

臨床実験

アイソトープによる眼循環の研究—(その5)血管収縮剤

著者: 植村恭夫1 橋本省三2

所属機関: 1慶大眼科学教室 2同放射線科教室

ページ範囲:P.655 - P.660

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緒言
 著者等は,第3,第4報に於て主として血管拡張剤の眼環循に及ぱす影響に就て検討した。其の結果,末梢性に働く血管拡張剤は,全身的投与の場合には大量を投与し,全身的影響の著明な場合にのみ眼循環血液量は二次的に影響を受けて減少するが,球後注射の場合には,眼循環血液量は著明に増加し且つ其の持続が長いことも判明した。従つて眼治療のためには全身投与法より局所投与(球後注射)によるのが良いと報告した。血管収縮剤は眼科領域では点眼剤として広く使用されているが,一般には外科的ショック或いは類似の循環障碍の時に使用されている。今回は血管収縮剤の中日常使用されている交感神経興奮性アミンの2,3について,全身投与によつて起る血圧上昇に際し,眼循環は如何なる影響を受けるか,又,眼内血管は此等血管収縮剤によつてどの程度に収縮効果がもたらされるか等の点について,検討を試み若干の成績を得たので茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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