文献詳細
綜説
文献概要
結合組織のもつ最も重要な役割は,細胞環境を絶えず一定に維持することにあり,所謂結合織疾患,膠原病は勿論,老化現象等を解明する上においても,結合織の量質的な変動,或はこれを支配する種々の因子について研究することは,極めて重要な意義を有している。
形態学或は病理学的領域において,結合織に関する多くの業績があげられているものの,尚多くの未解決の問題がのこされており,殊に生化学的な研究は,漸くその緒についた程度である。この様に化学的研究が遅れた理由としては,従来の生化学は主として細胞の中で営まれる代謝に関心がむけられ,これら結合織では代謝が緩慢であると考えられたこと,又これら組織が取扱い難い性質をもつていること等があげられている3)。
形態学或は病理学的領域において,結合織に関する多くの業績があげられているものの,尚多くの未解決の問題がのこされており,殊に生化学的な研究は,漸くその緒についた程度である。この様に化学的研究が遅れた理由としては,従来の生化学は主として細胞の中で営まれる代謝に関心がむけられ,これら結合織では代謝が緩慢であると考えられたこと,又これら組織が取扱い難い性質をもつていること等があげられている3)。
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