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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科15巻8号

1961年08月発行

文献概要

臨床実験

起立性頭蓋内低血圧症について

著者: 宮下忠男12

所属機関: 1慶大眼科学教室 2国立東京第二病院

ページ範囲:P.883 - P.887

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 体位を変えることによつて,頭蓋内循環状態が変化を受けることは当然であり,これについては,網膜血管血圧を測定することによつて,その変化を推測しようとする試みが,種々なされている。一方,全身性の低血圧症については,最近次第に研究が盛んになり,低血圧のものが,体位を変える際に,特に立位に於いて上腕血圧が下降し易いことは,よく知られているところである。しかし頭蓋内のみに限局した起立性低血圧症については,あまり研究がなされていない。
 起立位又は起坐位をとると,眩暈,頭痛,視力障害等の症状が起ると訴える患者は,さして稀なものではない。貧血や心疾患の際には当然この様な症状が起るが,本態性低血圧症の際にも,所謂「立ちくらみ」があることは,内外諸家の認めるところである。この検査法としては,一般に上腕血圧の測定が用いられ,心臓と同高の位置で血圧を測ることが行なわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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