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臨床実験
副鼻腔手術後視力障害を来たした1症例
著者: 根来良夫1 富井宏1
所属機関: 1京都府立医科大学眼科教室
ページ範囲:P.903 - P.907
文献購入ページに移動 眼と副鼻腔とは,解剖学的に密接な関係があり,副鼻腔疾患によつて起される眼疾患としては,球後視神経炎を筆頭として枚挙にいとまが,ないがしかし普通,これらの副鼻腔炎による眼疾患は,副鼻腔手術に依つて治癒に向う事は日常我我が経験する所である。他方,副鼻腔手術に依つて起される眼障害も稀有とは云えず,現在まで数十例の報告がなされている。その障害を列挙すれば,眼瞼の浮腫状腫脹,皮下溢血,知覚異常,結膜下出血,結膜浮腫,涙嚢炎,鼻涙管狭窄,眼筋麻痺,眼球突出,眼球陥凹,視神経萎縮,視束陥裂,視束管内出血,網膜出血,中心動脈栓塞等が挙げられる。この内,視神経障害を起した症例としては,松岡1),坂口2),河原3),山末4),増田5),竹内6),志熊7),鈴木8),広瀬9),栗崎10)等に依つて報告されている。
最近,教室に於ても,副鼻腔手術後視力障害を来たした1例を経験したので報告する。
最近,教室に於ても,副鼻腔手術後視力障害を来たした1例を経験したので報告する。
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