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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻10号

1962年10月発行

臨床実験

糖尿病性網膜症に対する蛋白同化ホルモン(ANADROL)の使用経験

著者: 天羽栄作1 羽飼昭1 高木その1 中野彊1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1069 - P.1074

文献概要

I.緒言
 糖尿病性網膜症に対する治療には種々のVita—min例えばB12,C,E,P,K,又Dicumarol,Rutin, Hesperinなどの薬が用いられている1)2)。又食餌療法として低脂肪食の効果を認めておる報告もあるが,おおむねそれらの成績には著効を示すものはない。男性ホルモンの使用も初期の報告(Saskin 1951)3)では有効であつたが,その後の報告では効果が少ないか無効であるという(Bedrossian 19534), Trautmann 19585))。
 我々も糖尿病性網膜症の治療について既に臨眼14巻(1960)に報告し,その方法はVitaminB12注射,Vitamin C, Hesperin, Rutin内服,Te—stosterone注射を行なつた。その結果は,比較的初期の網膜症に対しては,若干の好転と進展の阻止及び遅延をもたらすが,その決定的な意義に関しては明白に主張し得ない旨を述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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