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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻11号

1962年11月発行

文献概要

臨床実験

隔日に視野の変動する緑内障の2例—第3報薬剤による視野狭窄の変化

著者: 景山万里子1

所属機関: 1東京警察病院

ページ範囲:P.1135 - P.1141

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I.緒言
 前報で一日おきに視野が広くなり,狭くなりする緑内障の原因について検査したところ,眼圧と全身〜眼内血管圧との不均衡によつて,視野の変動する事が判つた。そこで眼圧あるいは血圧を変動させる薬剤を用いて,視野がどのように影響されるか調べてみた。この検査成績より治療法を考案し,狭い日の視野極小になるのを防ぎ,眼圧下降と同時に,視野を拡大させることが出来て,良好な経過を収めているので,これについて述べる。症例の詳細については第1報で述べたので,大略のみ記すと,症例1は32歳女子,症例2は54歳男子,何れも両眼眼圧亢進著明,流出率極小,視野,眼底変化強く,狭隅角で,全身血圧低く,眼圧血圧比が小さい。視力は第1例は右眼正常,左眼0,第2例は右眼50cm手動,左眼0であつた。眼圧は,第1例は左眼手術によつて,右眼は薬剤を用いてほぼ正常となつた。第2例は両眼共手術によつて非常に低くなつた。検査は全て薬剤を48時間以上中止して行つた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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