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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻2号

1962年02月発行

文献概要

特集 第15回日本臨床眼科学会講演集 (1)

弱視について—弱視の視力(第4報)

著者: 山本裕子1 原田政美1

所属機関: 1東大分院眼科

ページ範囲:P.181 - P.186

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I.緒言
 これまでにも弱視に関してその成因をつきとめるために種々の基礎的な実験が行われてきた。例えば固視や注視運動の状態を健眼と比較,精査することでその本態に触れようとする試みは,Ehrich1), Mackensen2)3),林4)などによつて行われており,Noorden and Burian5)は明順応で見られた弱視眼の固視中の不定な動きが,暗順応では消えて健眼同様になるとのべ,Oppel andKranke6)は弱視眼では暗順応曲線のKohlraus—ch Knickが早くしかも高い閾値で現われることを認めている。又Noorden and Burian7)8)はフィルターを用いて視力を落してゆく時,斜視弱視眼ではその他の視力障害や健眼と比較して視力の低下が少く,かえつて増加するものもあつた事と,暗順応の弱視眼では照度の低下による視力の低下が著明でなく,健眼と同様か或はやや良好であり,他の視力障害では著明に低下することを認めている。その他Feiberg9)Alpen10)などのC.F.F.に関する報告や,Noorden11),Ludrigh12),Pugh13)などの実験が見られる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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