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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻3号

1962年03月発行

文献概要

特集 第15回臨床眼科学会号(2)

Diurexの眼圧下降効果について

著者: 須田経宇1 大坪正美1 沢田惇1 武藤宏一郎1 若江清子1 井上洋一1

所属機関: 1熊本大学医学部眼科

ページ範囲:P.279 - P.284

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Ⅰ.緒論
 Becker (1954)が炭酸脱水酵素阻害剤の一種であるAcetazolamide (Diamox)を緑内障の治療に使用して以来,眼圧下降剤として炭酸脱水酵素阻害剤が脚光をおびて来,その後,Dichlorphenamide(Daranide),Methazolamide (Neptazane),Ethox—zolamide (Cardrase),Nirexonなどができてきた。しかし,長期連用による体液電解質バランスの乱れ,薬剤耐性の出現,その他不快な副作用のため,投与回数が少なく,副作用のない強力な炭酸脱水酵素阻害剤出現のために研究が進められている。Drance1)(1960)はDisalide (5—Chloro−2,4—disul—phamyl-toluene)の人眼眼圧に対する効果についてのべている。本剤は前述の欠点の少ない優秀な炭酸脱水酵素阻害剤とされており,わが国においてもDiurexなる商品名で発売され,各方面での報告があり,飯塚ら2)が本剤の緑内障に対する効果について発表している。本教室の徳田3)はDiurexの網膜下液の排出に対する効果をすでに報告したが,私どもは本剤の眼圧に対する効果を動物実験を行なつて検討し,さらに緑内障について観察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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