文献詳細
特集 第15回臨床眼科学会号(2)
文献概要
Dastre (1893)が試験管内で凝固した血液が自然に溶解することを発見し,MacFarlane (1946)がこの線維素溶解にあずかる蛋白分解酵素をPlasminと名づけて,血液の線維素溶解現象の基本概念を体系づけて以来,線維素溶解酵素に関する研究が盛んに行なわれるようになつた。一方では線維素溶解現象の生理的または病的状態における役割を解明し,他方では線維素溶解酵素を治療に応用するこころみがなされ,すでに多数の報告がある。
私どもはさきに日本メルクから提供されたPlas—rnin製剤のFibrinolysin Human Lyovacを網膜静脈血栓症に使用して有効な成績のえられたことを報告したが,今回は本剤を網膜動脈塞栓症1例に点滴静注し,また局所応用として諸種出血性眼疾患20例に結膜下注射を行なつたのでその成績についてのべる。
私どもはさきに日本メルクから提供されたPlas—rnin製剤のFibrinolysin Human Lyovacを網膜静脈血栓症に使用して有効な成績のえられたことを報告したが,今回は本剤を網膜動脈塞栓症1例に点滴静注し,また局所応用として諸種出血性眼疾患20例に結膜下注射を行なつたのでその成績についてのべる。
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