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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻3号

1962年03月発行

文献概要

特集 第15回臨床眼科学会号(2)

Fibrinolysinの眼科的応用

著者: 三国政吉1 木村重男1 大野恭信1 新保信夫1

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.297 - P.303

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 Dastre (1893)が試験管内で凝固した血液が自然に溶解することを発見し,MacFarlane (1946)がこの線維素溶解にあずかる蛋白分解酵素をPlasminと名づけて,血液の線維素溶解現象の基本概念を体系づけて以来,線維素溶解酵素に関する研究が盛んに行なわれるようになつた。一方では線維素溶解現象の生理的または病的状態における役割を解明し,他方では線維素溶解酵素を治療に応用するこころみがなされ,すでに多数の報告がある。
 私どもはさきに日本メルクから提供されたPlas—rnin製剤のFibrinolysin Human Lyovacを網膜静脈血栓症に使用して有効な成績のえられたことを報告したが,今回は本剤を網膜動脈塞栓症1例に点滴静注し,また局所応用として諸種出血性眼疾患20例に結膜下注射を行なつたのでその成績についてのべる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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