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特集 第15回臨床眼科学会号(2)
最近の角膜移植の臨床成績および2,3の試みについて
著者: 中島章1 加藤和男1 羽出山昭1
所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.311 - P.317
文献購入ページに移動角膜移植は1818年Reisingerが初めて動物で成功したが,人眼では1906年zirumが角膜白斑に移植を行なつて成功したのを初めとしてElsch—nigは10カ月に130例,1932年にFilatovは400例,Castroviejoは200例という多数の臨床例を報告している。本邦でも古くから検討されていたが1941年ごろから動物実験や臨床的応用が行なわれるようになり,臨床的な報告としては中村氏,赤木氏,樋田氏,神鳥氏,桑原氏などの報告があるが,角膜入手困難と相まつてなお十分に広く行なわれていないようである。
最近(1958年〜1961年)当教室で行なつた全層角膜移植42例,部分層移植6例,総計48例についてその臨床成績をのべ,われわれがこころみた2,3の新しい方法とDr.Kingより寄贈された保存角膜による角膜移植と術後治療法の経験についてのべご参考に供したいと思う。
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