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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻4号

1962年04月発行

文献概要

特集 第15回臨床眼科学会号(3)

Phacolinの点眼による先天性・外傷性ならびに併発白内障の治療(付シネラリア点眼冶療の対照1例)

著者: 藤山英寿1 酒井忠一1 田中宣彦1 奈良尚久1 二神種忠1 安達博子1

所属機関: 1北大眼科

ページ範囲:P.389 - P.393

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 先天性白内障2例,外傷性白内障2例および併発白内障1例に対する治療成績を記述しようと思う。これらの5例には,すべて截開法施行後,1日1回Phacolinを点眼するという方法をとつた。もちろん,戯開法を施行すれば,混濁した水晶体質は,放置されてあつてもある程度吸収されるのであるが,本剤はその吸収をかなり促進するように思われるのである。以下これらの5例について写真をもつて説明したい。
 第1例高○チ○子,女,10才。先天白内障(左眼)。第1図は截開法施行前の状態で,視力0.02。第2図は施行後,点眼開始時の所見である。第3図は点眼7回,すなわち1週問後の状態で,視力0.07。第4図は点眼31回,すなわちちようど1カ月後の所見で,視力矯正して,0.6であつた。なお,瞳孔下縁にわずかに残つている白濁水晶体質には,本剤の点眼を行なわず,そのままに放置したが,3週間後にも少しく小さくなつたのみで,なお認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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