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特集 第15回臨床眼科学会号(3)
鞏角膜縫合法についての一つの試み
著者: 仁田正雄1
所属機関: 1群馬大学眼科
ページ範囲:P.395 - P.403
文献購入ページに移動I.序論
白内障手術における手術創の安定策として,戦前には橋状弁,結膜結膜縫合が行なわれたが,最近嚢内摘出法の普及にともなつて創縁を直接縫合する鞏角膜縫合がさかんに行なわれるようになつた。鞏角膜縫合法には大きく分けて,前置法と後置法の2つがあるが,前置法は運刀の妨魔になりやすく後置法はなかなかむずかしくよい成績をあげるには熟練を要するものである。私は両法の長所を取り短所を補うのにはその中間によい方法があるのではないかと考え1つの方法をこころみ,さきに昭和33年度群馬眼科集談会において50例の報告を行なつたが不幸病院の火災のため全資料を失つた。
このたびはその後の症例につき手術法と臨床経過を報告する。
白内障手術における手術創の安定策として,戦前には橋状弁,結膜結膜縫合が行なわれたが,最近嚢内摘出法の普及にともなつて創縁を直接縫合する鞏角膜縫合がさかんに行なわれるようになつた。鞏角膜縫合法には大きく分けて,前置法と後置法の2つがあるが,前置法は運刀の妨魔になりやすく後置法はなかなかむずかしくよい成績をあげるには熟練を要するものである。私は両法の長所を取り短所を補うのにはその中間によい方法があるのではないかと考え1つの方法をこころみ,さきに昭和33年度群馬眼科集談会において50例の報告を行なつたが不幸病院の火災のため全資料を失つた。
このたびはその後の症例につき手術法と臨床経過を報告する。
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