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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻4号

1962年04月発行

文献概要

特集 第15回臨床眼科学会号(3)

片眼無水晶体のコンタクトレンズによる矯正について—(特に不等像と両眼視機能について)

著者: 梅野良平1

所属機関: 1九大眼科

ページ範囲:P.527 - P.530

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I.緒言
 無水晶体眼は通常10D以上の遠視となり,多少とも角膜乱視を生じ術後の経過がよくても眼鏡による完全矯正が困難な場合が多いが,ContactLensの発達により種々の光学的に困難な問題がある程度解決され,屈折異常矯正や両眼視機能獲得が比較的容易になつた。
 無水晶体眼の屈折状態を完全矯正して両眼視機能を回復させるには困難な3つの問題がある。その第1は無水晶体眼が調節作用を欠如する点である。調節力がなくなつた老齢者であればよいが,若年者では非手術眼に調節作用があるため,近業時の矯正に不都合を生ずる。その第2は眼鏡による時はその強度の凸レンズ装用のため側方視に際してかなり大きいプリズム作用があり,複視を生ずるが,Contact Lensでは紺山1)によると最大55'で問題にならない。第3の問題は不等像で理論的に眼鏡で矯正した場合28%像の拡大があり,Contact Lensの使用ではそれが8%の拡大まで減少する。著者はここ1年間九大眼科で手術した片眼白内障についてSphercon Contact Lensを装用して不等像及び両眼視機能を測定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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