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談話室
学者印象記(1) Bonn大学Muller教授
著者: 山地良一1
所属機関: 1大阪医大
ページ範囲:P.827 - P.827
文献購入ページに移動 Bonn大学眼科は,Bonnの駅からトロリーバス(Obus)で15分,Venusburgと呼ぶ丘の上にある。4階建て,コの字型の実に堂々たる建物で,日本なら屈指の綜合病院の1つ位は十分ある。主任教授は国際眼科学会の理事でもあるMuller氏で,助教授格のOberarztが岐阜の日眼総会に来たWeigelin教授である。Muller教授は,でかくて握手をすると,グローブを握つているようだ。オーント(und)と大声を出す。左頬に横一文字の決斗の傷痕があり,若き日を偲ばせる。しかし仲々親切でユーモアもある。
私の作つた試視力表を名刺代りに差し上げたら,真先に双魚視標をみつけて,これは子供用だろうという。試視力表に色彩の段のあるのが珍らしいらしく,しばらく飽かずに眺めていたが,これは色神表か,私には何も見えないが,いつの間に色盲になつたのかと冗談をいう。
私の作つた試視力表を名刺代りに差し上げたら,真先に双魚視標をみつけて,これは子供用だろうという。試視力表に色彩の段のあるのが珍らしいらしく,しばらく飽かずに眺めていたが,これは色神表か,私には何も見えないが,いつの間に色盲になつたのかと冗談をいう。
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