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臨床実験
老人性白内障に対するカタリン点眼薬の効果について
著者: 古味敏彦1 内田幸子1
所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.959 - P.962
文献購入ページに移動I.緒言
カタリン点眼薬の老人性白内障に対する効果に関する従来の報告1-7)は,観察期間が短く,しかも対照例を欠いている。しかるに当教室外来では昭和32年初めからカタリン点眼薬の投与を始め,満5年余りを経過し,また,昭和30年以来,従来のホマトロピンよりもはるかに安全に使用できる散瞳薬ネオシネジンが使用され始めてから,初期白内障を見出だす機会が多くなり,従つて老人性白内障のカタリン点眼例も激増しているので,私共はカタリン点眼薬の効果について充分に批判のできる段階に達したと考え,対照例との比較調査を試みたのである。
カタリン点眼薬の老人性白内障に対する効果に関する従来の報告1-7)は,観察期間が短く,しかも対照例を欠いている。しかるに当教室外来では昭和32年初めからカタリン点眼薬の投与を始め,満5年余りを経過し,また,昭和30年以来,従来のホマトロピンよりもはるかに安全に使用できる散瞳薬ネオシネジンが使用され始めてから,初期白内障を見出だす機会が多くなり,従つて老人性白内障のカタリン点眼例も激増しているので,私共はカタリン点眼薬の効果について充分に批判のできる段階に達したと考え,対照例との比較調査を試みたのである。
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