icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科16巻9号

1962年09月発行

文献概要

臨床実験

網膜色素変性症に対するVerina (Nylidrin)の効果

著者: 古味敏彦1 内田幸子1

所属機関: 1大阪市大眼科

ページ範囲:P.963 - P.967

文献購入ページに移動
I.緒言
 Verina (一般名:Nylidrin)はKulz,F.&Schneider,M.(1950)によつて合成されたAd—renaline誘導体であつて,末梢血管壁の平滑筋の興奮性を阻止する結果,末梢血管を拡張するといわれ,次の構造式を有している。
 私共は,網膜色素変性症において,末梢血管のトーヌスが減弱している1)反面,末梢血管のノルアドレナリンに対する興奮性が高まつていること2)を指摘した。それゆえ,Verinaの使用によつて,網膜色素変性症の暗順応及び明視野に何らかの好影響をもたらされるであろうことは想像に難くないのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?