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臨床実験
網膜色素変性症に対するVerina (Nylidrin)の効果
著者: 古味敏彦1 内田幸子1
所属機関: 1大阪市大眼科
ページ範囲:P.963 - P.967
文献購入ページに移動I.緒言
Verina (一般名:Nylidrin)はKulz,F.&Schneider,M.(1950)によつて合成されたAd—renaline誘導体であつて,末梢血管壁の平滑筋の興奮性を阻止する結果,末梢血管を拡張するといわれ,次の構造式を有している。
私共は,網膜色素変性症において,末梢血管のトーヌスが減弱している1)反面,末梢血管のノルアドレナリンに対する興奮性が高まつていること2)を指摘した。それゆえ,Verinaの使用によつて,網膜色素変性症の暗順応及び明視野に何らかの好影響をもたらされるであろうことは想像に難くないのである。
Verina (一般名:Nylidrin)はKulz,F.&Schneider,M.(1950)によつて合成されたAd—renaline誘導体であつて,末梢血管壁の平滑筋の興奮性を阻止する結果,末梢血管を拡張するといわれ,次の構造式を有している。
私共は,網膜色素変性症において,末梢血管のトーヌスが減弱している1)反面,末梢血管のノルアドレナリンに対する興奮性が高まつていること2)を指摘した。それゆえ,Verinaの使用によつて,網膜色素変性症の暗順応及び明視野に何らかの好影響をもたらされるであろうことは想像に難くないのである。
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