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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻1号

1963年01月発行

文献概要

臨床実験

前房水のNa活量測定を主眼としたガラス電極法の理論と実際

著者: 坂上道夫1

所属機関: 1東邦大眼科

ページ範囲:P.25 - P.32

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I.緒言
 今迄の一連の研究に於いて,ガラス電極による電位差側定法によつてP.H.の測定を行い,水素イオン活量の意義を種々論じてきた。そしてアルカリ側に於いてNaによる電位差発生即ち,Sodium errorの大である硬質ガラス素地を利用して,Na測定用ガラス電極を作り,略々その目的に近いものが出来たのでその実用性の概要を茲に発表したいと考える。さてNa定量法としては中和法,沃度法,比色法について焔光分析法が台頭し,特に焔光分析法はその手技の容易である点から現在殆んど,該測定法に依つていると云つても過言ではない。又最近ではアイソトープによってのNa測定法も行われるようになつたが,これはTracer methodの意義を有するものである。
 ここにガラス電極による電位差測定法としてのNa測定法は動態的に持続的に測定出来るのみでなく,イオン活量をNaについて測定出来る点からこの意義は深く,且つ測定誤差も焔光分析法を凌駕する程小である点から臨床的にも基礎研究面にも看過し出来ないものと考える。ここに著者はNa測定用のガラス電極について,特にガラス素地特性,構造,電位差発生理論,ガラス電極の実際的応用面等について述べたいと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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