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臨床実験
対眼窩腫瘍放射線療法に因る脳損傷の1例
著者: 小原博亨1 赤塚俊一1 阿久津澄義 松井憲義
所属機関: 1名古屋鉄道病院
ページ範囲:P.49 - P.54
文献購入ページに移動眼窩腫瘍を治療するに当り,手術的療法の前後にも放射線療法が必要である。又,患者によつては容貌の醜状を恐れる余りに,かつ一方には,現在の悪性腫瘍に対する医学の限界を察知して,手術的療法を拒み,放射線療法と薬物療法にのみ頼るを余儀なくさせられる場合がある。何れにしても眼窩腫瘍に於ける放射線療法は極めて重要である。
此の放射線療法を行う場合に,眼窩腫瘍が副鼻腔に由来する場合は勿論,其の他の場合でも,頭蓋内への転移を予防するためにも,眼窩後壁及び頭蓋内壁を中心として照射する場合が多い,従つて,脳の放射線に因る障害は当然考えられていなければならない。
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