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特集 眼科検査法(1) 巻頭言
「眼科検査法」特集号によせて
著者: 桐沢長徳1
所属機関: 1東北大
ページ範囲:P.1085 - P.1085
文献購入ページに移動眼科においてもこの傾向は全く同様であり,以前のように一見して診断のつく重症トラコーマや結膜炎はだんだん少なくなり,精密な検査によつてはじめて診断を確定し得るような患者が多くなつたことは病院でも開業医でも同様であり,ここに検査法の重要さがいよいよクローズアップされることとなるのである。たとえば,上にあげたトラコーマのような一見簡単な病気にしても,現在のものは殆んどが軽症であり,従つて,その確診には軽微なパンヌスの進展や真性濾胞か否かの確定,肉眼では見えぬ瘢痕の証明などいずれも細隙燈なしには診断し得ないこととなり,結膜炎にしてもきわめて微細な角膜上皮や内皮の変化を細隙燈顕微鏡によつて発見することによって流行性角結膜炎の早期診断を下し得ることは周知の事実である。
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