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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻12号

1963年12月発行

文献概要

臨床実験

新抗生物質Spiramycinについて—Spiramycin眼軟膏

著者: 三国政吉1 大石正夫1 林日出人1 関根雄二1 小柳美智子1

所属機関: 1新潟大学眼科

ページ範囲:P.1372 - P.1379

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 Spiramycin (以下Spr.)は1954年フランスRhone Poulene研究所のS. Pinnert-Sindico等により発見されたStreptomyces ambofaciensの培養濾液から抽出された新抗生物質である。その特長は1)グラム陽性菌に有効,2)他の抗生剤耐性菌に有効で,特にブドウ球菌の場合に有効,3)消化管に対する副作用が少ないこと等である。抗菌スペクトルは,グラム陽性菌(ブドー球菌,レンサ球菌,コリネバクテリウム),ナイセリア(淋菌,髄膜炎菌等)から百日咳菌,リケッチャ等にまで及んでいる。その物理化学的,生物学特性からErythromycin-Carbomycin等の抗生物質群に分類される。本剤の臨床応用は仏をはじめとし西欧各国は云うに及ばずわが国においても各科方面で全身投与によるすぐれた成績があげられている。
 私共は協和醗酵K.K.から本剤の提供をうけていろいろ実験中であるが,ここにその一部のものを報告する。諸種細菌に対する最小発育阻止濃度殺菌作用,耐性獲得及び交叉耐性,並びにブドウ球菌感受性の検査成績等の基礎的実験と,本剤眼軟膏による2〜3前眼部感染症の臨床実験成績である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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