文献詳細
特集 第16回日本臨床眼科学会号(1)
一般講演
文献概要
I.緒言
結膜嚢腫は,臨床上それほど稀な疾患ではなく殊に乳幼児の頃から多く見られるものであり,切除すれば治療の目的は達し得るがその切除が幼年者では容易でなく,時によると結膜に大きな瘢痕を残し,結膜嚢を浅くする事が頻々ある。そこで私共は,ナイトロジェンマスタードやテスパミンが放射能類似作用のある抗腫瘍剤である点を考慮して,これを結膜嚢腫内に注入し,再発もなく良好な治療効果をおさめ得たので,ここに動物実験の結果と共に併せ報告する。
結膜嚢腫は,臨床上それほど稀な疾患ではなく殊に乳幼児の頃から多く見られるものであり,切除すれば治療の目的は達し得るがその切除が幼年者では容易でなく,時によると結膜に大きな瘢痕を残し,結膜嚢を浅くする事が頻々ある。そこで私共は,ナイトロジェンマスタードやテスパミンが放射能類似作用のある抗腫瘍剤である点を考慮して,これを結膜嚢腫内に注入し,再発もなく良好な治療効果をおさめ得たので,ここに動物実験の結果と共に併せ報告する。
掲載誌情報