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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻2号

1963年02月発行

特集 第16回日本臨床眼科学会号(1)

一般講演

脳底部動脈瘤の眼症状

著者: 田川貞嗣1 深江幸治1 野中富夫1 中川喬1

所属機関: 1札幌医大眼科教室

ページ範囲:P.167 - P.170

文献概要

I.緒言
 くも膜下出血の70〜90%が脳動脈瘤に因るものであり,しかも突然死の2〜4%がくも膜下出血に因るものと言われており,脳動脈瘤の処理は重要な課題の一つである。脳動脈瘤は本来ウィリス氏環附近に多発する為に,出血時重篤な全身症を欠除した際,主要症状が眼症状であることも多く,この際は直接眼科医を訪れることになる。それで眼科医としても,眼科医を訪れ易い部位の脳動脈瘤の出血発作症状を一応把握しておくことは無駄ではあるまい。
 吾々はこの6年間に下記3部位の脳動脈瘤からの出血患者,計6名を経験している。そして其の各部位に於にる動脈瘤は,それ等の視神経及び眼筋支配脳神経との関係位置の相違から,それ等の出血発作時に示す眼症状には自ずと相異る性格が見られる。自験例は次の3つの部位に於けるものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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