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臨床実験
RINDERON (Betamethasone)の臨床的検討—特に葡萄膜炎に対して
著者: 朝岡力1 鬼怒川雄久1 小熊勇1 畠山正1 福田亮子1 町田晶子1 渡辺のり子1
所属機関: 1東北大学眼科教室
ページ範囲:P.215 - P.227
文献購入ページに移動各種の抗生物質と共に,消炎剤としての副腎皮質ホルモンの発展は,戦後,医学の様相を一変させたと云つて良い。著者等は先にCortisoneからMderol (6 Methyl Prednisolone)までをブドウ膜炎の炎症抑制を指標にして臨床的検討1)を行つた。その後も各国で新らしい強力なSteroidの研究に多くの努力が払われ,大きな成果をもたらした。即ちParamethasone,Dexamethaso—ne (メタゾロン,デカドロン,オルギドロン等)である。今回更に,Dexamethasoneの立体異性体であるBetamethasoneを試用する機会に恵まれたので,前報と同様に,臨床的作用を検討するのに非常に便利であるブドウ膜炎特にBehcet病の発作抑制を目標にして本剤の作用を報告する。なお他の一般の炎症に投与した場合もあわせて報告する。試用薬剤は,白色の錠剤でBetame—thasone (商品名リンデロン)で,塩野義製薬より提供されたものである。0.5mgを含有している。1日量を1〜3回に分けて内服(全身投与)せしめた。なおBehcet病の発作発現の記載法及び効果判定は前回のMedrol文献1)又はBehcet病の研究4)に依つている。
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