icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻3号

1963年03月発行

文献概要

特集 第16回日本臨床眼科学会号(2) 一般講演

手持眼科用超音波治療器の試作と治療成績

著者: 山本由記雄1 馬場みつ1 吉川浩子1 加藤美智子1 石崎百合子1 樋川豊子1

所属機関: 1都立駒込病院眼科 2東京医科歯科大学眼科

ページ範囲:P.295 - P.310

文献購入ページに移動
 超音波の医学技術への導入は幾多の障害を克服して,ここ数年長足の進歩を見た。筆者等も1960年に水晶振動子の中央に透明部を設け,それを通して電球のフィラメントを注視させ,視線と投射方向を一致させ,パルス法により屈折度と眼軸長の相関を観察し,その後,荒木が更に改良を加えその精確度を増加している。
 一方超音波治療の眼領域への応用は皆無である。外科,整形外科,更に耳鼻科領域へと範囲は拡大されつつあるが,眼科領域ではG.Baum及び奥田が眼組織に及ぼす障害度の研究で,超音波利用の可能性が認められたが,以後該研究は行われていない。眼組織の如き容積が小さく,精密度の高度な場所に対する超音波の使用には,その制約が殊に大で,特性ともいうべき破壊作用を充分に考慮しなければならなかつたからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?