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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻3号

1963年03月発行

文献概要

特集 第16回日本臨床眼科学会号(2) 一般講演

IDU軟膏の角膜ヘルペスに対する効果

著者: 内田幸男1 日開啓司1 北室友也1 松村香代子1

所属機関: 1徳大眼科

ページ範囲:P.323 - P.327

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 著者らは前報において5—iodo中2'—deoxyuridine(IDU)の角膜ヘルペスに及ぼす効果について報告した1)。その後症例数を増すにつれ,本剤の有用性について確信を強くしている。IDUを角膜ヘルペスの治療薬として眼科領域に導入したKa—ufmanは,最近多数の症例についての結果を報告している2)。また杉浦らも6例の治療経験を発表している3)。Kaufmanの原法は0.1%溶液の昼間1時間毎,夜間2時間毎という頻回点眼であるが,実際上には容易なことではない。そこで若し軟膏として結膜嚢内の貯留時間を延長させたならば,少ない点眼回数で済むのではないかということは当然のこととして考えられる。今回の目的はIDUの軟膏が実験的家兎角膜ヘルペスに対し影響するかということ,及び臨床的に効果あるか否かということを検討するにある。
 IDUはSmith, Klein&French LaboratoriesPhiladelphia, Pa.から供与された純末を用いた。軟膏の基剤は白色ワゼリン9,脱水ラノリン1の割合に混合したものである。IDUの濃度は0.25%とした。予備実験の結果0,5%では時として刺激がある。0.25%では何等の副作用を認めなかつたからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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