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特集 第16回日本臨床眼科学会号(3) 一般講演
角膜知覚に就いて二,三の知見
著者: 市辺恒雄1
所属機関: 1日本医大眼科
ページ範囲:P.439 - P.444
文献購入ページに移動I.緒言
角膜知覚に関してはV.Frey (1894)が知覚の定量的検査法を創始して以来多数の人々に依つて発表されて居る。其の後金属線の器具或は電気抵抗に依る検査法が発表されて居るが何れも普遍化して居ないのは色々操作上の困難があつたものと思われる。従つて一般には各国に於ても綿花を撚つて使用して居るのが現状の様である。然し近年Boberg Anns及びCochet等に依りナイロンモノフィラメントを使用した角膜知覚計が発表され種々の検索の結果が報告されて居る。又我国に於ても富井氏がナイロンモノフィラメントを使用した試作角膜知覚計に依り種々報告発表されて居る。ナイロンモノフィラメントを使用したのはその操作が簡単な事又ナイロン線維の進歩に依り知覚検査に関して一つの進歩を示したものといえる。当眼科教室に於いても東洋レーヨンのナイロンモノフィラメントタイプ100.ナイロン6.0.6号を使用して新しいホルダーを考案して角膜知覚の定量的検査を試みたので報告する次第である。
角膜知覚に関してはV.Frey (1894)が知覚の定量的検査法を創始して以来多数の人々に依つて発表されて居る。其の後金属線の器具或は電気抵抗に依る検査法が発表されて居るが何れも普遍化して居ないのは色々操作上の困難があつたものと思われる。従つて一般には各国に於ても綿花を撚つて使用して居るのが現状の様である。然し近年Boberg Anns及びCochet等に依りナイロンモノフィラメントを使用した角膜知覚計が発表され種々の検索の結果が報告されて居る。又我国に於ても富井氏がナイロンモノフィラメントを使用した試作角膜知覚計に依り種々報告発表されて居る。ナイロンモノフィラメントを使用したのはその操作が簡単な事又ナイロン線維の進歩に依り知覚検査に関して一つの進歩を示したものといえる。当眼科教室に於いても東洋レーヨンのナイロンモノフィラメントタイプ100.ナイロン6.0.6号を使用して新しいホルダーを考案して角膜知覚の定量的検査を試みたので報告する次第である。
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