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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻5号

1963年05月発行

文献概要

臨床実験

Erythromycin並びにその誘導体に就ての研究—Ⅲ.眼組織内移行

著者: 石田一夫1

所属機関: 1新潟大学眼科教室

ページ範囲:P.731 - P.734

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Ⅰ.緒言
 相次く有力な抗生物質の登場により,眼科における感染症の治療のうち,外眼部感染症は比較的容易になつたが,眼内感染症に就ては今もつて困難なことが多い。この解決の一助として,用いた抗生物質が眼組織内に十分な濃度を保つているかどうかを知るための実験をしてみた。
 Erythromycin (以下EM)の眼内移行についてはK.Naid等(1955)の実験がある。K.Naib等は家兎を用い静注,結膜下注射,角膜浴及び点眼時における角膜,房水,硝子体内濃度を測定している。Erythromycin propionate (以下EP)に関してはCheng-Chun Lee等(1961)の家兎における実験がある。かれ等は静注及び局所投写(眼軟膏)により血清と房水の移行をEMのそれと比較している。EMと同じマクロライド系のLeucomycin (以下LM)については近藤(1956)の実験がある。近藤は家兎を用い静注及び結膜下注射における眼組織濃度を発表している。Propionyl Erythromycin Lauryl Salfate(以下PELS)の眼内移行については未だ発表を見ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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