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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科17巻6号

1963年06月発行

文献概要

臨床実験

中心性脈絡網膜炎に対するビタミンEの効果

著者: 徳田久弥1 右田寛1

所属機関: 1熊大眼科

ページ範囲:P.797 - P.799

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 ビタミンEには,毛細管の抵抗を改善して末梢血流の障害をなくし,静脈側のStasisを改善する特異作用があるところから,広く凍傷等に応用され良い結果をおさめている。また下垂体副腎系の機能を亢進させてコーチゾン様物質の生成に関与し,アレルギー反応を抑制し,硬化した結合織を軟化させる作用があるのでリウマチ様関節炎にも用いられている1)。なお血糖降下作用も認められているため,上記の応用とあわせて糖尿病性網膜症の治療にも試用されているが詳しい報告は皆無である。
 私達はこれらの特異作用に注目して,糖尿病性網膜症と中心性脈絡網膜炎の治療に広く用いてきたが,今回は中心性脈絡網膜炎に対する効果について報告する。現在のところ,これらの疾患に対するビタミンEの効果についての詳細な報告は見あたらない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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