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臨床実験
椎骨血管写の一眼合併症—脳血管撮影からの症例(その3)
著者: 錦織劭12
所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室 2北野病院眼科
ページ範囲:P.1029 - P.1035
文献購入ページに移動近年,脳血管撮影法の進歩・普及が,脳血管障害,脳腫瘍等の診断・治療に対し,飛躍的前進をもたらしたのは,周知の所である。脳血管は,頸動脈と椎骨動脈の両者の血流を受けている故,脳血管写Cerebral angiographyも,頸血管写(頸動脈写) Carotid angiographyと椎骨血管写(椎骨動脈写) Vertebral angiographyとに,分けられる。
斎藤1)(1929年)に始まる椎骨血管写は,頸血管写と比較して,技術的に困難であり,第1表の如く,多くの先人により,或いは経皮的,或いは手術的方法が幾多試みられ,そして或る方法は捨て去られて,時代と共に変遷して来た。そして現在なおその手技は,術者によりかなりまちまちである。
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