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臨床実験
角膜周辺拡張症の1例
著者: 浅山亮二1 坂上英1 沢本義衛1
所属機関: 1京大眼科
ページ範囲:P.17 - P.21
文献購入ページに移動Schmidt-Rimpler1)のいわゆる慢性周辺溝角膜炎Chronische periphere Furchenkeratitisは,比較的稀な疾患であり,現在迄のところ,ドイツ,フランスを中心に約130例の報告がある。本疾患は,角膜周辺硬化萎縮症Randsklerose u.Randatrophie d. Hht.(Fuchs)2),慢性角膜辺縁溝形成症chronische periphere Rinnenbildingd. Hht.(Gilbert3),Axenfeld4)Handmann5)等),角膜縁辺変性症Randdegeneration d.Hht.(Seefelder6)),角膜周辺拡張症periphereEktasie d. Hht.(Ischreyt7)Fruchte8)Rupp—recht9),Lauber10)等),角膜辺縁ディストロフィーdystrophia margsnalis corneae (Junius11)Terrien12)等)など,種々の名称で呼ばれている。本疾患の本態に関しては,未だ不明の点が多く,此等の報告の多くは,その本態の究明に関するもので,治療面の報告は数少い。我々は,最近本疾患の典型的な1例を経験し,これに手術を行いほぼ満足すべき結果を得たのでここに報告する。
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