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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻10号

1964年10月発行

文献概要

綜説

弱視の診断と治療

著者: 植村恭夫1

所属機関: 1慶応大学医学部眼科

ページ範囲:P.1115 - P.1125

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I.緒言
 医学的立場の弱視とは,「器質的変化がないか,又はあつても,それによつては,説明のつかない視力低下をいう」とするBangerterの定義に概当するものである。従つて,弱視と診断を下すためには,現行のあらゆる検査法を駆使して,視力不良の原因を発見する努力をしても,なお,その視力不良の説明のつき難い場合に,はじめて弱視とすべきである。現在,このような努力が払われずに,弱視という診断が軽々しくつけられている傾向は反省せねばならぬ問題である。
 弱視の研究が更に進み,視力不良の説明がつくようになれば,更に,弱視の定義は明確になつてくるものと思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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