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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻11号

1964年11月発行

文献概要

臨床実験

Phacometryによる乱視の分析

著者: 中島章1 木村健1

所属機関: 1順天堂大学眼科教室

ページ範囲:P.1239 - P.1246

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I.緒言
 乱視発生の原因は,角膜,水晶体が夫々,異つた経線において,異つた屈折力をもつ為であると老えられる。角膜乱視に関しては,角膜計(Op—hthalmometer)が用いられる様になつて以来,数多くの研究がなされているが,水晶体乱視に関しては,水晶体を直接に測定し検討した例は殆んど見られない。現在までの研究は,メガネの矯正レンズの度によつて示される乱視,或は,他覚的に検影法によつて見出される乱視を全乱視とし,この全乱視の度が角膜乱視の度と一致しないことから,水晶体乱視の存在に気付き,これについて種々論議がなされていたのである。しかし,水晶体乱視についても,これを直接に計測した上でなければ,的確な結果は得られないし,また,乱視についての分析も十分には行えないと思う。
 そこで我々は,屈析異常を有する眼を対象として,写真によるPhacometryを行い,乱視について,いろいろと検討したのでここに発表する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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