icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻12号

1964年12月発行

特集 眼科臨床における診断・治療上の困難例

手こずつた症例

著者: 水川孝1

所属機関: 1大阪大学医学部眼科

ページ範囲:P.1379 - P.1384

文献概要

 われわれが日常臨床で手こずる症例といえば(1)診断がつかないで手こずる場合と,(2)診断ははつきりしているのに治療に手こずる場合の二つがある。しかし,前者のうちには診断がつかぬままに全くの対症療法をやつていても経過良好なものもたまにはあるが,そのような症例は案外記憶にものこらず,学問的な意義も少ないことが多い。それにひきかえ,診断がつかないままに進行して対症療法によつても経過不良なもののなかには患者の方から勝手に転医してしまい,学問的に興味があるのに症例として残らないことがある。後者のうちには診断がついたと思つても実際には誤診だという場合があり,またときには適切な治療が時宜をえて行なわれないために治療に手こずらざるをえなくなつたものかもしれない。こう考えていくとなかなか表題に適当と思われる症例は少ない。それらを承知したうえで一,二をひろつてみる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら