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特集 眼科臨床における診断・治療上の困難例
ヒステリーの疑われた垂直眼振の1例
著者: 鈴木宜民1 北沢克明1
所属機関: 1千葉大学医学部眼科
ページ範囲:P.1395 - P.1399
文献購入ページに移動Ⅰ.緒言
自発性撞突状垂直眼振(spontaneous jerkvertical nystagmus)は,耳科及び神経科的疾患の一症状として見られることは必ずしも稀ではないが,これが後天的疾患の主徴であることは稀であると云われている1)。
我々はOscillopsia2)を主訴として外来を訪れた患者に自発性垂直性眼振を認め,その病因を種々検索する機会を得た。而してその原因に関しては必ずしもこれを確認することは出来なかつたが,垂直眼振は,わが眼科領域には未だ1例の原著報告も無い程19)の極めて珍らしい例であるので,以下その得た成績について述べてみたい。
自発性撞突状垂直眼振(spontaneous jerkvertical nystagmus)は,耳科及び神経科的疾患の一症状として見られることは必ずしも稀ではないが,これが後天的疾患の主徴であることは稀であると云われている1)。
我々はOscillopsia2)を主訴として外来を訪れた患者に自発性垂直性眼振を認め,その病因を種々検索する機会を得た。而してその原因に関しては必ずしもこれを確認することは出来なかつたが,垂直眼振は,わが眼科領域には未だ1例の原著報告も無い程19)の極めて珍らしい例であるので,以下その得た成績について述べてみたい。
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