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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻2号

1964年02月発行

文献概要

特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その1) 学会講演集

角膜グルタチオンの分布

著者: 赤羽純生1

所属機関: 1日本医大眼科

ページ範囲:P.122 - P.123

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Ⅰ.緒言
 グルタチオン(GSH)が動植物の何れの細胞にも存在することからGSHが細胞の機能に重要な役割を果しているが想像出来る。現在の所GSHは細胞内の代謝呼吸の調節に関与していることと推定されている。眼科領域に於ては水晶体の透明性に密接な関係が認められている。即ちGSHの代謝障害は恐らく白内障の原因である事がわかつている。先に小口等は眼球のGSHの分布に就て報告した。その方法は銅錯塩螢光法であつた。私は同様の方法に依つて角膜のGSHの分布を研究し特に病的角膜のGSHの消長に就て調査した。小口等はGSHは角膜上皮の基底細胞に濃厚に存在し角膜上皮の表層には極めて少なく実質には殆んど証明しないという成績を出した。私は病的眼の角膜のGSHを調べ角膜機能の一端を窺わんとしたものであるが,同時に組織所見との比較を企てたので報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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