icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻2号

1964年02月発行

文献概要

特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その1) 学会講演集

網膜内層披裂について

著者: 浅山亮二1 塚原勇1 福地悟1

所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.147 - P.154

文献購入ページに移動
 網膜全層の断裂による網膜の裂孔形成,或いは孔形成は,特発性網膜剥離に於ける最も重要な所見として,日常注目されるところであるが,断裂が網膜全層に至らず,部分的に終つているものも観察されており,既にForamen structum(Schichtloch)と呼ばれて記載されたり1)2)3)4)5)6)7),又最近ではRetinoschisisと関連して,広汎に内外2層に離断した網膜の内層,或いは外層の一部に於いて孔形成を観察した記載がある8)9)10)11)12)13)。最近著者等は,眼底を詳細に観察すると,網膜の内層のみに披裂を認め,未だ網膜全層に披裂の及んでいないと思われる病巣を相次いで数例に発見し,このような病巣は種々の検眼鏡所見を呈するが,注意して詳細な眼底検査を行なえば,その発見は決して極めて稀とも思われないので,その臨床所見について著者等の経験を記載してみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?