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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻3号

1964年03月発行

文献概要

特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その2) 学会講演集

高度視力障害時のEOG

著者: 今泉亀撤1 高橋文郎1 遠山昂1 堀江栄次1 田沢豊1 小川健次1 庄子宇一1

所属機関: 1岩手医大眼科

ページ範囲:P.333 - P.344

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Ⅰ.緒言
 人眼の網膜静止電位Resting Potential (RP)がDewar (1877)により初めて観察されて以来,Schott (1922)に端を発して眼球運動によりRPの変動を間接的に表現する眼電位図Electro—oculography (EOG)の実験的研究が欧米にて少数乍ら行なわれるようになり,1662年にはArden等1,2,3,4,5)の詳細な臨床的研究も現われた。しかし1940年来,脚光を浴び,網膜機能の臨床的検査法の一つとみなされるに至つた網膜活動電流Ele—ctroretinography (ERG)に比較すれば,EOGの影は極めて薄く,未だその後塵を受けている現状であり,殊に病的眼に対する網膜機能検査を目的としたEOGの臨床応用は,本邦に於ては全くなく,異邦に少数の研究発表があるに過ぎない。
 既に当教室では,Arden等に先んじて遠山6)が1962年7月に網膜色素変性のEOG,次で堀江7)が1963年4月に諸種眼底疾患のEOGについて夫々日本眼科学会総会に公表し,日本では初めて網膜機能に対するEOG学的態度を解明した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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