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特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その3) 学会講演集
眼底に写つた外界の像を観察する予備実験と2,3の知見
著者: 佐藤邇
所属機関:
ページ範囲:P.417 - P.422
文献購入ページに移動Ⅰ.緒言
我々の眼は外界を見る時,外界の像を網膜上に結像して見る。此の事はカメラと同じであると昔から知られて居たが,網膜を生体で観察出来る様になつたのはHelmholtzが僅か112年前(1851年)に始めた事である。このため,眼科学は単に「くろそこひ」と呼ばれていた不明の疾患を解明し長足の進歩をした。しかし網膜の上に外界の像がどう結ばれて居るかという事は分つていない様だ。
これはカメラでピントグラスも,レンジフアインダーもないのと同じでフィルム面上にどう結像しているか調べられないから,カメラとしては落第である。眼球の場合はカメラより複雑で,後述の様に中心窠,調節,輻輳,眼球運動,心理,脳等々が関係するから,それだけ一層網膜上の結像と眼球との関係を調べる事が必要となる。
我々の眼は外界を見る時,外界の像を網膜上に結像して見る。此の事はカメラと同じであると昔から知られて居たが,網膜を生体で観察出来る様になつたのはHelmholtzが僅か112年前(1851年)に始めた事である。このため,眼科学は単に「くろそこひ」と呼ばれていた不明の疾患を解明し長足の進歩をした。しかし網膜の上に外界の像がどう結ばれて居るかという事は分つていない様だ。
これはカメラでピントグラスも,レンジフアインダーもないのと同じでフィルム面上にどう結像しているか調べられないから,カメラとしては落第である。眼球の場合はカメラより複雑で,後述の様に中心窠,調節,輻輳,眼球運動,心理,脳等々が関係するから,それだけ一層網膜上の結像と眼球との関係を調べる事が必要となる。
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