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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻5号

1964年05月発行

文献概要

特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その4) 学会講演集

遠隔自動記録水晶電気眼圧計について

著者: 土屋一1

所属機関: 1国立大蔵病院眼科

ページ範囲:P.521 - P.523

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I.はじめに
 水晶は良好な弾性体で応力,歪み曲線は殆んどヒステリシス損失を示さない。また水晶の振動は機械的振動であるが,これによつて内部に応力と歪みを発生し,1879年キューリ兄弟によつて発見された圧電気効果により,振動している水晶の表面に振動電荷が発生し,偏極を生ずる。これを利用して,種々の電気回路と組合せて,共振,または発振などの振動を行わすことが出来る。この場合,電気的な素子に置き換えて考察する。この回路を等価電気回路と呼ぶ。
 水晶振動子とは上述のように振動する板状,棒状の水晶片のことで,このものは等価回路内抵抗素子が少く,等価回路のQが高い。このQは普通の電気素子インダクタンスLと静電容量Cの回路では達することの出来ない高い値で,数万から数十万を有する。したがつて発振回路と組合せて発振させるときは極めて安定である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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