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特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その4) 学会講演集
Maklakoff型ソ連製圧平眼圧計の臨床的使用経験
著者: 岸本正雄1 広瀬泉1 柿本末人1 森晋次1 中森文之1
所属機関: 1長崎大眼科
ページ範囲:P.525 - P.533
文献購入ページに移動Maklakoff 5 gでの測定が他の眼圧計の値と比較的最も近い値を示したが,尚且つ他の眼圧計の値よりも高く,然も重いものを使う程測定値は高くなり,従つて他の眼圧計の値より益々離れて行つた。
5,7.5,10,15gの4種類の重さの測定値をグラフにプロットした所謂エラストトノメトリー曲線について,その形,傾斜の工合などを検討してみたが,緑内障診断の参考となるような特徴を掴むことが出来なかつた。
然し全測定値につき,Goldmann, Schiötzの値との相関を見ると,可成りのバラツキはあるが明かに平行関係が認められ,眼圧計としての使用可能性は十分に立証される。但しmmHgに換算する表乃至定規が修正改訂されない限り,mmHgの絶対値を問題にすれば現今のトノメトリーの通念よりすると,混乱を招く惧れがある。
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