文献詳細
文献概要
特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その4) 学会講演集
眼内圧と眼球後部組織との関係について
著者: 塩崎英一1
所属機関: 1東邦大学眼科
ページ範囲:P.539 - P.542
文献購入ページに移動I.緒言
眼内圧測定に際して眼球壁の弾性がその測定値に重要な影響を及ぼす事は既に1863年Dondersが指摘しており1937年にはFriedenwaldにより鞏膜抵抗率の概算方法が発表された。それ以来鞏膜抵抗率の意義や測定方法に関する多くの研究発表がなされ,今日鞏膜抵抗を無視しては眼内圧を論ずる事は出来ない。この輩膜抵抗は又眼底血圧測定に際しても同様であり,外力による眼内圧上昇態度を規定するFactorの中で鞏膜抵抗の占める比重は極めて大きい。私は今回電気眼底血圧計の使用に際し記録紙の紙送り速度並びに加圧速度が一定であるに拘らず実際に記録された加圧曲線はFig.1の如くその勾配にかなりの個人差がみられる事に着日し,眼内圧上昇の反応として記録された加圧曲線を主として初眼圧並びに鞏膜抵抗の面より検討し眼内圧上昇態度と初眼圧並びに鞏膜抵抗との関係,更に眼球後部組織との関係について考察したのでここに報告する。
眼内圧測定に際して眼球壁の弾性がその測定値に重要な影響を及ぼす事は既に1863年Dondersが指摘しており1937年にはFriedenwaldにより鞏膜抵抗率の概算方法が発表された。それ以来鞏膜抵抗率の意義や測定方法に関する多くの研究発表がなされ,今日鞏膜抵抗を無視しては眼内圧を論ずる事は出来ない。この輩膜抵抗は又眼底血圧測定に際しても同様であり,外力による眼内圧上昇態度を規定するFactorの中で鞏膜抵抗の占める比重は極めて大きい。私は今回電気眼底血圧計の使用に際し記録紙の紙送り速度並びに加圧速度が一定であるに拘らず実際に記録された加圧曲線はFig.1の如くその勾配にかなりの個人差がみられる事に着日し,眼内圧上昇の反応として記録された加圧曲線を主として初眼圧並びに鞏膜抵抗の面より検討し眼内圧上昇態度と初眼圧並びに鞏膜抵抗との関係,更に眼球後部組織との関係について考察したのでここに報告する。
掲載誌情報