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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻5号

1964年05月発行

文献概要

特集 第17回日本臨床眼科学会講演集(その4) 学会講演集

Glycerol及びMannitolの眼圧下降効果について

著者: 須田経宇1 阿部孝司1 井上洋一1 武藤宏一郎1

所属機関: 1熊本大学眼科

ページ範囲:P.550 - P.558

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I.緒言
 およそ,50年前からosmotic agentsによる血液滲透圧の変動が,脳脊髄液圧や眼圧に影響を及ぼすことから,脳浮腫や緑内障に対する治療として,高張液の静注が行なわれて来た1)。その中で,尿素の点滴静注と,脳脊髄液圧の下降剤であるMannitolの滲透圧に基づく利尿作用が,緑内障の治療に有効であるとして,最近米国で脚光を浴びている1)。ところが最近,Virno等2)(1961〜1963)は,Glycerolの内服がosmotic age—ntsとして,脳浮腫消退及び緑内障の眼圧下降に有用であることを発表した。私共もGlycerolを種々なる緑内障眼に使用し,著明な眼圧下降をみたので,臨床例は僅かであるが報告すると共に,先般,すでに発表1)したMannitolの点滴静注による緑内障治験例の追加をする次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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