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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻8号

1964年08月発行

文献概要

臨床実験

Recklinghausen氏病を合併した褐色細胞腫の一例

著者: 道野正夫1

所属機関: 1信州大学眼科

ページ範囲:P.941 - P.945

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I.緒言
 眼底に乳頭浮腫,高血圧性の血管変化,星芒状白斑,綿花様白斑などの変化をみた時,我々は悪性高血圧症或いは蛋白尿性高血圧症を先ず考えるが,しかし稀ではあるが,この様な眼底変化を来す疾患の中に,全身のクローム親和性組織より発生する褐色細胞腫Pheochromocytoma (以下P.C.と略記する)があることを忘れてはならない。本疾患に於て特に注目される点は,手術,出産により治癒する偏腎性高血圧症,妊娠中毒症と共に,手術により治癒する数少ない可逆的高血圧症であるという点である。
 P.C.をはじめて報告したのはFelix Frankel氏(1886)で以来今日まで約500例の報告がある。わが国に於ては村上氏の発表(正949)がはじめてで現在までに約50例の記載がある。眼科的見地よりの報告は極めて少く,岡宗氏の発表(1957)以来数例を数えるに過ぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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