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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科18巻9号

1964年09月発行

臨床実験

トノグラフィー実施方法についての検討(特に測定時間について)

著者: 岸本正雄1 柿本末人1 中森文之1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科

ページ範囲:P.1059 - P.1064

文献概要

I.緒言
 緑内障臨床において,如何に早期診断,早期治療が必要であるかということは論をまたない。診断及び治療経過を観察するのに種々の検査が行なわれており,その一つとしてTonographyは逸することの出来ない検査の一つになりつつある。原則的には,房水の分時排泄量は,眼圧の変化と直線的な関係にあり,又,Tonography間の眼内容積の変化は,眼圧の上昇によつて起つた房水の過剰排泄によらねばならぬという,二つの仮定の下に,Grant (1950)の原法は4分間の測定を行つて,C値(Facility of Outflow),F値(Rate of flow)を算出するものであつた。しかるに4分間測定のデータではBorderline値が広く,Leydheckerによつて,一層診断上有利な測定時間についての検討が加えられ,彼は7分測定して初めの3分を棄てて3〜7分の4分間を採用することを推奨している。更にStepanikは18分間の測定を行ない,18分時のPt,即ちPtl8をPoの代りに使用した方が良いという意見を出している。今回我々の行なつたものはレコーダーにてTonogramを6分間取り,診断上有利な時間の選定を試みたものである。又同時にレコーダーの有無による成績の比較をも試みて見た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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