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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻10号

1965年10月発行

文献概要

境界領域対談

糖尿病をめぐつて

著者: 山田弘三1 小島克2

所属機関: 1名古屋大学内科 2名古屋大学眼科

ページ範囲:P.1209 - P.1216

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糖尿病とは(定義)
 小島糖尿病の問題で,われわれ眼科医にもこの頃興味が持たれ,患者もだんだん多く,眼の疾患もふえてきたんですが,現在,糖尿病はどんなものと考えられているか。我々眼科医に必要なことを,内科としての立場から参考的にひとつ話して戴きたいんですが。
 山田日本の糖尿病は昔から数も少ないし,それに程度も非常に軽くつて,欧米の糖尿病と比べて,あんまり心配がないということで,比較的に無関心でいたんです。ところが戦後はだんだん増えてきました。しかし日本の統計は,実際にはなかつたんですが,7,8年前から,勝沼精蔵先生や,小林芳人先生,この先生方が中心になられまして研究班が出来ましてね。そして全国的に集団検診を続けてまいりますと意外に多い事が判りました(第1表,第1図)。40才すぎの方々の糖尿病およびその疑いの率は5〜6%でしてね,欧米とあまり違わない。又質的に申しましても,日本の食料事情が欧米のそれと似てきたということなんでしようか。非常に重症なものが増えてまいつて,欧米にだんだん接近してきたということから,「糖尿病学会」が誕生したり,糖尿病に対する啓蒙運動が盛んになつたんですね。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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