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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻12号

1965年12月発行

文献概要

講座

初期緑内障の診断法

著者: 須田経宇1 沢田惇1

所属機関: 1熊本大学医学部眼科

ページ範囲:P.1485 - P.1489

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はじめに
 緑内障は眼科臨床医にとつて,患者の訴えの多い点,又種々治療していても,視力や視野がどんどん悪化するものもある予後の悪い点等から非常に厄介な病気であつて,日常の臨床に困つておられる方が多いと思います。私共も長期観察例において,治療(点眼薬,内服薬,手術)により眼圧がほぼ正常範囲にコントロールされているもので,約50%において,視力の低下或いは視野狭窄の進行をみております1)。現在,これを阻止したり,又失われた視機能の回復を願つて,種々の薬物,例えば各種血管拡張剤,ビタミンB1,B12,5—OH—アントラニル酸等が用いられていますが,まだ確実なものは無い様であります。視力が1.0〜2.0という様な早期のもので,適当な治療を施し,5年以上経過を観察した14例中12例は視力は悪化しませんでした。それ故出来るだけ早期に発見し,早期に治療を開始することが最も重要となつて来ます。今回は,今春日眼総会特別講演の中から,ごく基本的なもの,殊に検査法に就ては,高価な設備を必要とせず,日常誰でも比較的簡単に行ない得るものをとり上げて,初期緑内障の診断法に就いて述べてみたいと思います。なお,文献は原著1)に記載のものは省略します。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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