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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻2号

1965年02月発行

文献概要

特集 第18回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会講演

涙小管断裂の縫合法

著者: 深道義尚1 篠塚清志1 浜田陽子1 庄司準1

所属機関: 1関東労災病院眼科

ページ範囲:P.123 - P.124

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 眼瞼の裂傷に際し,特に内眼角部の裂傷において,涙小管の断裂は日常しばしば経験されることである。このような症例に対し,従来は一次的に皮膚縫合が行われ,その導涙機能に関する考慮が殆んど払われていないことが多かつた。昨年私達は本学会において,涙小管断裂の陳旧例に対し,テトロン製の人工血管を使用して,結膜嚢から鼻腔迄の間に人工的な涙道を形成する方法を発表した。この方法は,断端縫合の不可能な症例にはよい方法であるが,縫合が完全に行えるならばその方が導涙機能の上からもより自然であることは今更論ずる迄もないことである。
 今回私達は過去6カ月の間に,涙小管断裂の陳旧例1例と,新鮮な症例5例を経験し,そのすべてに断端を発見することが出来,両断端の縫合を行つた。縫合後の経過は良好であり,2〜3工夫を必要とする点も考えられるので,以下その断端発見法と,縫合法につき論じてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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