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特集 第18回臨床眼科学会特集号(その2) 学会講演集
Posner-Schlossman症候群の新症状—(講演要旨)
著者: 清水弘一1
所属機関: 1東京大学医学部眼科
ページ範囲:P.297 - P.298
文献購入ページに移動 Posner-Schlossman症候群については,これが緑内障としてきわめて特異な興味ある位置を占めるにもかかわらず,1948年Posner及びSch—lossmanによる最初の記載以来追加された知見は比較的少なく,その性格や本態は未だ充分には明らかにされていない。著者は本症候群を特徴づける新らしい隅角所見を発見したので以下に報告する。
Posner-Schlossman症候群は本邦では35例について報告されているが,著者は,1963年1月から1964年8月までの20ヵ月間に東大眼科緑内障外来で,計30例の確実な本症候群を観察することができた。これは同期間の原発続発緑内障355例の8%強に相当する。内訳は男子22例,女子8例であり,年齢分布は20歳台に最も多発するが,50歳以上の高年者にも稀ではなく,また右眼17例,左眼13例であつて,左右差は存在しないと考えられる。全症例ともGrade IV (Schaffer)の広隅角であつて,隅角の広さについて健眼と患眼との間に差は存在しない。今回の報告にあたつては,正確を期するために既に他医で手術を受けた2例を除外し,更に,再出頭に応じた22例のみをその対象とした。
Posner-Schlossman症候群は本邦では35例について報告されているが,著者は,1963年1月から1964年8月までの20ヵ月間に東大眼科緑内障外来で,計30例の確実な本症候群を観察することができた。これは同期間の原発続発緑内障355例の8%強に相当する。内訳は男子22例,女子8例であり,年齢分布は20歳台に最も多発するが,50歳以上の高年者にも稀ではなく,また右眼17例,左眼13例であつて,左右差は存在しないと考えられる。全症例ともGrade IV (Schaffer)の広隅角であつて,隅角の広さについて健眼と患眼との間に差は存在しない。今回の報告にあたつては,正確を期するために既に他医で手術を受けた2例を除外し,更に,再出頭に応じた22例のみをその対象とした。
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