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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻3号

1965年03月発行

特集 第18回臨床眼科学会特集号(その2)

学会講演集

眼鏡装用希望児童生徒に対するアトロピン点眼検査成績—(仮性近視といわれるものの実態及びその治療法のもつ価値についての再検討)

著者: 丸尾敏夫1 大場広1

所属機関: 1関東逓信病院眼科

ページ範囲:P.349 - P.351

文献概要

 従来より極めて多くの近視治療法が効果があるとして報告されてきたが,我々がこのような治療法のいくつかを実際に試みても効果を認めた経験はない。近視の治療についてこれを否定的に考える人1)もあるが,このような報告は寧ろ例外的であつて現在なお多くの方法が考案され治療の成果があがつたとして発表され続けている現状である。治療法はそれが複雑な方法なら兎に角,薬物の点眼、内服,注射或は簡単な装置の器械による単純なものであるから,治療を行なう人によつて効果に差のあるようなものであつてはならない。そこで多くの報告が治療の対象としている若年者の軽度近視にアトロピンを点眼し,その屈折状態の変動を検査することによりこの間の事情を検討してみた。
 実験対象は初めて眼鏡装用を希望する児童・生徒50名100眼で,年令は7歳から17歳に亘つている。これらの患者は何れもアトロピン点眼後の屈折度が−3.5D以下の軽度近視で,眼底に悪性近視を思わせる変化がなく,乱視の認められないものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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