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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻4号

1965年04月発行

文献概要

特集 第18回臨床眼科学会特集号(その3) 学会講演集

弱視の視力について—弱視鑑別診断に於ける瞬間視力の応用

著者: 久保田伸枝1

所属機関: 1東京大学病院分院眼科

ページ範囲:P.447 - P.451

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I.はじめに
 視力測定の条件を変えると,弱視の種類によつてその特徴が明らかにあらわれることがある。たとえば,von Noorden1)は眼前にフィルターを装用して視標が暗く見えるようにした場合に,斜視弱視ではそれに伴なう視力低下が一般の器質弱視と比較してあまり著明でないことを報告している。また併列視標の分離能力が弱視の種類によつて異なるという報告もある(Maraini2)その他)。 私は通常測定している5m視力の他に,小孔より見た場合や,視標を瞬間的に露出した場合など測定条件を種々工夫して,各種視力障害の視力を測定してみたところ,視力障害の種類によつて各々特徴があることが判つた。この現象を利用すると弱視の鑑別診断に役立てることが出来ると考えたのでここに報告したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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